★ 写真家アンセル・アダムスから現代のコンピュータグラフィックス(CG)に繋がることのノート【第261号別冊】
いちです,おはようございます.
「STEAMボート乗組員」(STEAM NEWSサポートメンバー様)限定配信をお届けいたします.ご支援本当にありがとうございます.
さて,本誌「写真家アンセル・アダムスから現代のコンピュータグラフィックス(CG)に繋がること【第261号】」について,執筆時に参照した情報をまとめます.
別冊はもっと勉強したい方向けの「足がかり」や余談としてお送りするものです.お時間のある時にお楽しみ頂ければ幸いです.
(Cover Photo by Mariana B. on Unsplash)
まとめ
本文のまとめです.
アンセル・アダムスの紹介
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アメリカの写真家・環境保護活動家(1902-1984)
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モノクロ風景写真,とくにヨセミテ国立公園の作品で知られる
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「ゾーンシステム」を開発し,後のデジタル画像処理やCGに影響
ダイナミックレンジの課題
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人間の目は約4,000〜16,000倍の明るさ差を一度に知覚可能(順応時は約100万倍以上)
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カメラやディスプレイはこの範囲を再現できない
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古典絵画(カラヴァッジョ,レンブラント,フェルメールら)は,再現できないダイナミックレンジを鑑賞者の想像に委ねる工夫をしていた
ゾーンシステム
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明暗を「0(完全な黒)」から「10(完全な白)」まで11段階のゾーンに分ける
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撮影時と現像時の両方で明暗・コントラストを意図通りに制御
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デジタル写真の現像、HDR撮影、トーンマッピング処理にも応用される
アンセル・アダムスの社会的役割
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第二次世界大戦中、マンザナー日系人強制収容所を記録
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1944年に写真集「Born Free and Equal」を発表
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社会的責任を果たす記録として位置づけ
古典絵画の明暗技法から,アンセル・アダムスのゾーンシステムを経て,現代のHDR/CG技術へと続く「光を描く技術の進化」を,技術と社会の両面から解説しました.
英語版
同記事の英語版 "Connecting Photographer Ansel Adams to Modern Computer Graphics (CG)" を公開しました.英語版執筆は11か月ぶりでした.今年はなかなか手が回らなかったのですね……
おごり・おこたり・あせり
いま入試ミスを踏まえての,再発防止ガイドライン作成に当たっています.以前STEAM NEWSでご紹介した「カップ焼きそば三大悲劇から僕たちが学ぶこと【第196号】」が「そのまんまやーん」になっています.「おごり」「おこたり」「あせり」がミスのもとですね.
To do
久しぶりにTo doリスト管理をOmniFocusに戻しました.OmniFocus 4.0は重すぎて使い物にならなかったのですが,最近リリースされたバージョン4.8は十分に使えます.で,To doリストのアイテム数を数えたくはなかったのですが,いま抱えているプロジェクトの数がだいたい150,アイテムの数がだいたい950でした.企業経営者さんだとプロジェクト数が200,アイテム数が1,000を超えていると思うので僕などまだまだだと思うのですが,人間にはそれぞれ抱えられる分量というものがありますから,もう少し抑えないととは思っています.
次号予告
30年間解かれなかったエルデシュの数学問題をAIが解いたというニュースが流れてきました.というわけで,次号で触れてみようと思います.
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金谷一朗(いち)
TEDxDejimaファウンダー・パイナップルコンピューター代表・長崎大学情報データ科学部教授
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