名探偵ポアロと考古学の方程式【第173号】

推理小説作家アガサ・クリスティは法科学(フォレンジック)分野で現実を先取りしていました.名探偵ポアロの「科学捜査キット」は警察が装備するよりも早く小説に登場していたのです.この号では科学捜査と,名探偵の背後にある「考古学の方程式」についてお伝えします.
金谷一朗(いち) 2024.03.29
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いちです,おはようございます.

今週はエジプトで執筆しています.ピラミッドの前でナイル川を見おおろしながら……ではなく,調査現場近くの宿舎で執筆しています.

さて,エジプトと言えば映画「ナイル殺人事件」.この映画はアガサ・クリスティの小説「ナイルに死す」が原作で,名探偵ポアロの推理が冴えわたるストーリーで有名です.

ナイル殺人事件(20th Century Studios)

ナイル殺人事件(20th Century Studios)

「ナイルに死す」執筆時のアガサはイギリスの考古学者マックス・ローワンと再婚して,考古調査の助手も務めていました.彼女の作品が舞台だけでなく犯罪捜査の描画までもリアルなのは,彼女が実際に手を動かして考古調査を行っていたからかもしれません.本誌「刑事事件とエジプト考古学【第147号】」でお伝えした通り,考古学の調査と刑事事件の捜査はとても良く似ているのです.

今号ではそのような事件捜査にまつわる「数学風」な考え方と,アガサ・クリスティの先見性をご紹介したいと思います.

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《目次》

  • 過去を推理するということ

  • 発掘とは破壊である

  • アガサ・クリスティが現実を先取りしていたこと

  • ふたつめの悩み

  • 今週の書籍

  • 今週のTEDトーク

  • Q&A

  • 一伍一什のはなし

(Cover photo by ITV.)

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続きは、4223文字あります。
  • 過去を推理するということ
  • 発掘とは破壊である
  • アガサ・クリスティが現実を先取りしていたこと
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