火星に落ちていく月【第306号】
いちです,おはようございます.

H3ロケット10号機の打ち上げ(Kyodo News)
2026年10月20日未明,火星衛星探査機MMXがH3ロケット10号機で種子島宇宙センターから打ち上げられました.ロケットは計画どおり飛行し,探査機は所定の軌道に投入されました.行き先は,火星の衛星フォボスです.
フォボスは直径20キロメートルあまりの小さな天体です.それでも,発見の物語,人工物ではないかと疑われた物語,そして起源をめぐる未解決の問題を,たっぷり抱えています.今週は,MMXが向かうこの「恐怖という名の月」をご紹介します.
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《目次》
あきらめかけた発見
火星の空を西から昇る月
空っぽの衛星という計算
探査機が見た岩のかたまり
起源はまだ決着していません
MMX,フォボスを拾いに行く
今週の書籍
今週のTEDトーク
Q&A
一伍一什のはなし
あきらめかけた発見
火星に衛星があるはずだ,という予想は古くからありました.天文学者ヨハネス・ケプラーは,地球には月が一つ,木星には衛星が四つあるのだから,間にある火星には二つあるだろうと考えました.ジョナサン・スウィフトは1726年の「ガリヴァー旅行記」に,火星の二つの衛星を登場させています.もちろん,どちらも観測に基づくものではありませんでした.

フォボス
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- 空っぽの衛星という計算
- 探査機が見た岩のかたまり
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