幽霊を見る目【第305号】

2026年のノーベル物理学賞は,南極の氷を丸ごと検出器にした「アイスキューブ」のフランシス・ハルツェンに贈られました.その「目」をつくったのは,静岡県浜松市の浜松ホトニクスです.小柴昌俊,梶田隆章に続いて,ニュートリノの研究を陰で支えてきた光のセンサーの話をします.
いち 2026.10.16
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IceCube Neutrino Observatory, Christopher Michel, CC BY-SA 4.0

IceCube Neutrino Observatory, Christopher Michel, CC BY-SA 4.0

いちです,おはようございます.

先週はノーベル賞ウィークでした.2026年のノーベル物理学賞は,米ウィスコンシン大学マディソン校のフランシス・ハルツェンに贈られました.授賞理由は「アイスキューブ・ニュートリノ観測所への決定的な貢献と,宇宙由来の高エネルギーニュートリノの発見」です.

このニュースを聞いて,浜松の人たちはきっと「またか」と顔をほころばせたと思います.アイスキューブの5,000個を超える光センサーの心臓部「光電子増倍管」をつくったのは浜松ホトニクスだからです.同社の光電子増倍管は,2002年の小柴昌俊の「カミオカンデ」,2015年の梶田隆章の「スーパーカミオカンデ」でも使われていました.

今週は,目に見えない「幽霊粒子」ニュートリノを見るための目が,どのようにつくられてきたのかをお話しします.

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《目次》

  • 幽霊粒子ニュートリノ

  • 光を電子に,電子を雪崩に

  • 「25インチを作ってくれないか」

  • 1万1千の目

  • 南極の氷に沈めた目

  • 次の目

  • 今週の書籍

  • 今週のTEDトーク

  • Q&A

  • 一伍一什のはなし

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続きは、6605文字あります。
  • 幽霊粒子ニュートリノ
  • 光を電子に,電子を雪崩に
  • 「25インチを作ってくれないか」
  • 1万1千の目
  • 南極の氷に沈めた目
  • 次の目
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