贋札のアート【第264号】
いちです,おはようございます.
ルパン三世 カリオストロの城
映画「ルパン三世 カリオストロの城」の冒頭で,ルパンと次元がカジノで大金をせしめて逃げた直後,そのお札をすべて車の窓から捨ててしまいます.これは,そのお札が「カリオストロ公国」で作られ世界中に流通している精巧な贋札(偽札)であることに気づいたからです.
ルパンたちは一見大儲けしたと思ったものの,贋札であると判明すると惜しげもなくすべて捨ててしまいました.この印象的なシーンは「贋札」が物語の大きなテーマであることを冒頭で観客に示す役割も果たしています.
今週はそんな贋札(counterfeit money)についてお届けします.
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《目次》
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お札には顔がある
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プロパガンダ紙幣
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お札づくりとアート
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今週の書籍
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今週のTEDトーク
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Q&A
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一伍一什のはなし
お札には顔がある
2006Aシリーズ100米ドル札
世界各国の,ほとんどのお札には「お顔」が印刷されています.日本のお札,日本銀行券だと,一万円札に「渋沢栄一」,五千円札に「津田梅子」,千円札に「北里柴三郎」がそれぞれ描かれています.米ドル紙幣には「ベンジャミン・フランクリン」「ユリシーズ・グラント」ら歴代の政治家が名を連ねています.お顔を載せないことにしたユーロ紙幣も,2013年の第2シリーズからは女神エウロペのお顔を載せており,2026年にデザインが確定する第3シリーズからは著名人のお顔を載せる可能性が発表されています.
なぜ,お札に顔を印刷するのでしょう.