なぜか機械を壊す人【第189号】

ノーベル賞物理学者ヴォルフガング・パウリの苦悩
金谷一朗(いち) 2024.07.19
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いちです,おはようございます.

今週は,物理学者の間で有名な冗談「パウリ効果(Pauli effect)」についてお話します.いや「冗談」とは書きましたが,冗談では済まされない現象があったのですよね.実際,生真面目に考察した書籍もあるぐらい深い話なのです.

ヴォルフガング・パウリ

ヴォルフガング・パウリ

パウリ効果の語源となったノーベル賞物理学者ヴォルフガング・パウリ(Wolfgang Pauli)は結構な不器用さんで,実験機器をよく壊したそうです.パウリが自分で機器を壊しただけならよかったのですが,どうもパウリがそばにいると機器が「勝手に」壊れるらしいのです.それで,いつしか人々はパウリの近くの機械が勝手に壊れることを「パウリ効果」と呼ぶようになったのです.

と,まあここまでは「笑い事」ですむ話なのですが,なんとパウリ自身が壊れていってしまうのです.

そんなパウリ効果,実際にはどんなものだったのでしょうか.

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《目次》

  • なぜか機械を壊す人

  • 早熟の天才ヴォルフガング・パウリ

  • パウリとユング心理学

  • 今週の書籍

  • 今週のTEDトーク

  • Q&A

  • 一伍一什のはなし

(Cover Photo by Alexander Jawfox on Unsplash)

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続きは、4442文字あります。
  • なぜか機械を壊す人
  • 早熟の天才ヴォルフガング・パウリ
  • パウリとユング心理学
  • 今週の書籍
  • 今週のTEDトーク
  • Q&A
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