芸術家に憧れた皇帝ネロ【第169号】
いちです,おはようございます.
今週,エジプト調査に備えた予防接種を受けてきました.狂犬病ワクチンだけを打ってもらう予定だったのですが,A型肝炎,腸チフス,破傷風も店頭(?)在庫があるとのことで「4種盛り」欲張りセットをキメてきました.
というわけで,いま両腕が痛くて……なのですが,ワクチンに負けずに執筆していきたいと思います.
今週,ギリシアの英字新聞「グリーク・リポーター」が「アレクサンダー大王の鼻をへし折ったローマ皇帝」という記事を公開しました.ギリシアの,いや人類の英雄アレクサンドロス3世(アレクサンダー大王)の墓を訪れ,彼のご遺体に黄金の冠を乗せたところ,誤って王様の鼻を折ってしまった人物がいたというのです.その容疑者は,古代ローマの若き政治家で「名前以外に何も持たない若者」と酷評さえされたガイウス・オクタウィウスでした.もっとも,オクタウィウスは数年後に初代ローマ皇帝アウグストゥスになりますから「三日会わざれば刮目して見よ」ということかもしれません.

皇帝ネロと母の小アグリッピナ
そのアウグストゥスから数えて5人目の皇帝,ネロについて,本号は焦点を当てたいと思います.彼は「暴君ネロ」と呼ばれたり,ときに暴君ハバネロになったりしています.そんなネロですが,彼は芸術家への憧れを強く持ち,彼自身が芸術家であろうとしました.
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《目次》
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哲学者セネカ
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皇帝ネロ
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