物理学者イレーヌ【第211号】
いちです,おはようございます.
フランスの女性物理学者イレーヌのお話をお届けします.
イレーヌは1897年9月12日にパリに生まれました.彼女は激動する世界の中で,何度も道を切り開き,人類史を塗り替える発見をしています.
そんなイレーヌですが,8歳のときに父親を事故でなくしています.彼女にとってはとてつもなく悲しい出来事でした.
イレーヌが17歳のときにヨーロッパで第一次世界大戦が勃発し,彼女は母親とともに戦場で放射線技師として働きます.戦争が終わると,彼女は「原子核物理学」の研究に没頭します.また29歳のときのとあるお昼休みに,3歳年下のフレデリック・ジョリオと結婚しています.
イレーヌが42歳のときに,今度は彼女が拠点としたパリがドイツ軍によって占領されてしまいます.そんな中でも彼女は研究を続け,また夫のフレデリックとともにレジスタンスとして活動を始めます.フレデリックは爆弾と無線機の製造でフランスを支えました.
イレーヌとフレデリックは第二次世界大戦中にもかかわらず当時30歳だった日本人女性物理学者湯浅年子の受け入れにも尽力しました.湯浅も「研究所で爆弾の下に死んでもかまわない」という決意のもとパリで研究を続けました.
今週はそんな物理学者イレーヌの人類への貢献についてご紹介します.
イレーヌ
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《目次》
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原子核物理学
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ノーベル賞
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壁
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Q&A
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一伍一什のはなし