「アート思考」て何だ?クリエイティビティ・コンパスが指し示す「禅」への道【第70号】

多くの人が誤解している「アート思考」について,MITメディアラボが提示した「クリエイティビティ・コンパス」を軸に解説します
金谷一朗(いち) 2022.03.18
誰でも

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【140字まとめ】多くの人が誤解している「アート思考」について,今週はMITメディアラボのジョン・マエダ元副所長,伊藤穣一元所長の発言を元に解説します.アート思考は「アーティストの制作プロセスを真似る」ことですが,この「制作プロセス」はおそらく,全く理解されていないのです.

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STEAM NEWS は毎週届くニュースレターです.国内外のSTEAM分野(科学・技術・工学・アート・数学)に関するニュースを面白く解説するほか,おすすめ書籍,TEDトークもお届けします.芸術系や人文系の学生さんや教育関係者の方,古代エジプト好きな方に特におすすめです.

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いちです,おはようございます.

暖かくなってきましたね.

ロシアにいる僕の友人のひとりは,いまはロシアを出国してジョージアで仕事を続けているそうです.この点では少し安心はするものの,内心戦争に反対しているであろうロシア人たちの気持ちを考えると,改めて「政体」というものについて考えさせられます.クリストファー・ノーラン監督の映画「ダークナイト」の中で,僕のヒーロー「ユリウス・カエサル」のことを「彼はディクタトール(dictator)よ」と非難するシーンがありました.ディクタトールはラテン語で「非常時の執政官」の意味ですが,英語に直訳したディクテーター(dictator)には「暴君」の意味もあります.

イギリスの元首相ウィンストン・チャーチルは「民主主義は最悪の政治形態である.他に試みられたあらゆる形態を除けば」と言っています.なるほど,民主主義は決断が遅く,政策の効果は少なく,簡単に愚衆政治に陥ります.それでもなお,ロシアのような事実上の君主制に比べれば,よほど国民を幸福にし,世界平和に貢献する政体と言えるでしょう.

ニュースレターには本来「まくら」は不要で,いきなり本題に入るべきなのですが,ついつい思いの丈を書いてしまいました.どうかお許し下さい.

さて,今週は多くの人が誤解している「アート思考」について考えてみたいと思います.このニュースレターは毎週ファクトにもとづいた説明を心がけているのですが,今週は思いっきり僕の主観でお話しします.疑問点がありましたら,下のお知らせにある「STEAMコミュニティ」でも,このニュースレターの最後にある匿名質問箱でも,おたずね頂ければ幸いです.

【お知らせ】ツイッターで「STEAMコミュニティ」を開始しました.アカウントをお持ちの方は是非ご参加ください.匿名でもご参加いただけます.

《目次》

  • クリエイティビティ・コンパス

  • エプスタイン事件について

  • おすすめ書籍:ピクサー〜早すぎた天才たちの大逆転劇

  • おすすめTEDトーク:革新的なことをしたいなら「ナウイスト」になろう

  • Q&A

  • 一伍一什のはなし

クリエイティビティ・コンパス

ジョン・マエダ (John Maeda) というデザイナであり科学者がいらっしゃいます.2008年から5年間,アメリカ最高の美術大学と言われるロードアイランド・スクール・オブ・デザインの学長を務めていました.それ以前は,これまたアメリカ最高の工科大学と言われるマサチューセッツ工科大学(MIT)で,メディアラボ副所長を務めていました.

その彼が,当時MITにいた伊藤穣一 (Joi Ito) と一緒にこんな図を描いたことがあります.

The Creativity Compass (Joi Ito) を元に筆者作成
The Creativity Compass (Joi Ito) を元に筆者作成

この図は「クリエイティビティ(独創性)・コンパス」と呼ばれています.この図について,伊藤穣一は次のように語っています.(オリジナルは英語ですが,伊藤穣一による公式翻訳から引用します.)

(Cover Photo by Microsoft 365 on Unsplash)

このフレームワークが最初に話題に出たのはジョン・マエダとの会話中だったと思う.発端となった見解は,芸術家と科学者の間の連携相性がよく,デザイナとエンジニアとの間でも連携相性が良いのに対して,科学者とエンジニア,および芸術家とデザイナだと相性が悪い,というものだった.
Joi Ito

興味深い内容ですね.芸術家と科学者の間の連携相性がよく(work well together) ,デザイナとエンジニアとの間でも連携相性が良いとしています.職場によってはデザイナとエンジニアはしょっちゅう顔をつきあわせているでしょうから「そんなことあらへんわ,ぶぅぶぅ」ということもあろうかと思いますが,そういった属人的な関係性では無く,職業としての相性と言うことなのでしょう.

例えばウェブサービスを作る会社で,デザイナ,エンジニアの片方が欠けているということはあり得ません.それに,デザイナとエンジニアが協調して設計しているはずの国産のカーナビを見ていると「デザイナにもっと発言権を」と叫びたくなることもあります.ここらへんは「連携相性が良くあるべき」あるいは「連携相性が良くなれるはず」となるかもしれません.

芸術家と科学者の間についても,そりゃあけんか別れした例をいくらでも挙げることは出来ますが,そういった属人的な話ではないのでしょう.芸術家同士,科学者同士だって揉めるわけですから.

ジョン・マエダが言いたかったのは,芸術家と科学者と,目指すところは同じということなのだと思います.この点については後で深く振り返りたいと思いますが,その前に引用を続けます.

エンジニアとデザイナは物事の実用性に着目し,観察と問題の制約の把握を通じて解決法を編み出すことで世界を理解しようとする傾向にある.一方で芸術家と科学者は,自然や数学からインスピレーションを受け,純粋なる内的なクリエイティビティを通じて創造を行ない,単なる実用性などといった不完全なものではなく,真実や美しさなどの要素との関連が大きい形での表現や体現を追い求める.(略)
Joi Ito

エンジニアとデザイナは「解決法を編み出す」とあるとおり,エンジニアも,デザイナも「問題を解決するひと」と僕は捉えています.別な言い方をすると,病を治そうとする「医者」か,あるいはハリー・ポッターに出てくる「癒者(いしゃ)」なのかもしれません.

もちろん,エンジニアとデザイナでは,主に使うスキルが異なるでしょう.エンジニアはテクノロジー(technology)を,デザイナはアート(art)を得意とすることが多いでしょうし,そのような教育をしばしば受けています.

でもこう考えて下さい.テクノロジーの語源はギリシア語のテクネ(techne),アートの語源はラテン語のアルス(ars),そして両方は同じ意味だと.明治の日本人たちがテクノロジーを「技術」と訳し,アートを「美術」と訳したのは決して間違いではないものの,アートには「技術」の意味もあることを,僕たちは思い出しておく必要があるようにも思います.

そう言えば英語のアートには,まだ「技術」の意味が少しは残っていますね.例えば東アジアが誇る名著,孫子の「兵法」の英訳は “The Art of War” ですが,意味は「戦争の美術」ではなく「戦争の技術」です.

伊藤穣一はこう続けます.

しかし僕は,面白く印象深い創造を行うにはこれら四つの象限[訳注:サイエンス,アート,エンジニアリング,デザイン]をすべて使うことを求められる場合が多いと考えている.(略)
Joi Ito

こういった主張を読むときは,何が書かれているかではなく,何が書かれていないかに注目すると,主張の意味するところがより良く分かります.

この「クリエイティビティ・コンパス」が主張するところは,クリエイティブな仕事をするためには,サイエンス,アート,エンジニアリング,デザインの視点が必要だということ,そして,ひとまずは,その四つで良いと読めます.二つでも無く,百でもなく,四つです.

いや「この四つだけ言うたかて,学問の全部やん」と思ってしまうかもしれません.「せやかて工藤」ですね.実は原作では一度も言われていないそうですが.

ところで「学問の全部」てどのぐらいの範囲なのでしょうか.

もちろん「粒度」の異なる話ではあるのですが,日本学術会議の任命問題で揉めたときに,Q&AサイトのQuoraにこんな質問が出されたことがあったんです.

現在「日本学術会議」の会員承認で揉めて居ますが,そもそもこの会議に何故200人以上もの学者が参加して居るのですか?もっと参加人数は絞っても良いのでは無いでしょうか?
Quora

僕はこの質問に次のように回答しました.

日本学術会議は(その内実はともかく)日本の科学者の内外に対する代表機関であることから,日本が取り組んでいる科学研究を網羅的に拾い上げる必要があります
日本の科学者は(建前上は)全員が科学研究費助成を申請しますから,この申請分野の数だけ既存の研究分野があるということになります.年度によって若干の変動はありますが,日本学術振興会が定めている学術分野の細目表によると,およそ300の研究分野があることになります.
学術分野間の重複や,1人の研究者でも複数の分野をカバーしているケースがあることを考えるとおよそ200名という学術会議の会員数は,科学研究を網羅的に抑える意味では妥当なものだと考えられます.

ここで紹介した学術分野の「細目表」から大項目を拾い上げると,情報学,環境学,複合領域(デザイン学を含む),総合人文社会,人文学(芸術学を含む),社会科学,総合理工(昔の「応用物理」のこと),数物系科学,化学,工学,総合生物(神経科学,ゲノム科学など),生物学,農学,医歯薬学となっています.なんか分野として小さすぎたからくっつけたんでしょうと言いたくなるような項目も見かけますが,デザイン学,芸術学,工学という項目があります.そして,自然科学系の項目が複数あります.

ある道の研究者というものは,その道を究めるために一点に集中する必要があるものです.例えば「工学」の中の5605番「計測工学」ならば,それのみに何年も,何十年も集中することになるかもしれません.もちろんその中でブレイクスルーが起こることもあります.

しかし多くの場合,クリエイティブな研究成果は,複数の研究分野が交わるところで見つかります.日本の文科省はそのために「文理融合」や「医工連携」のかけ声を上げ続けています.ひとつよりはふたつと言ったところでしょうが,あまりうまく行っているようには見えないところに,文科省らしさが見て取れます.いやこれは民主主義の「税金」かもしれません.

伊藤穣一とジョン・マエダの主張は,もしサイエンティストがクリエイティブな成果を残したいのなら,アート,デザイン,エンジニアリングの視点をひとつずつ,追加で持ちなさいということでしょう.例えば細目表1207番「感性情報学」の研究者が「刑事法学」や「熱工学」の専門家である必要はありません.しかし,アーティスト,デザイナ,エンジニアの目線を持っている必要はあるのです.

伊藤穣一の引用を続けます.

我々がこのコンパスモデルの中心に到達するために活用できる教訓や考え方は多種多様にあると僕は考える.鍵となるのはこの四つの象限[訳注:サイエンス,アート,エンジニアリング,デザイン]をできるだけお互いに近づけるように心がけることだ.(略)
Joi Ito

サイエンティスト,アーティスト,デザイナ,エンジニアの四つの目線を同時に持つことは大変に難しいことです.それでも,例えばこの四種類の人種を一カ所に集めて,お互いにリスペクトしあう関係を強制的にでも作ることは出来るかもしれません.

スティーブ・ジョブズは映画会社「ピクサー」の本社ビルを設計するにあたって,この点を意識しました.彼ははじめ,トイレを一カ所にしようとしたのです.そうすれば,アトリエを使う人も,ラボを使う人も,必ずトイレで顔を合わせます.

結局この「ひとつのトイレ」案は却下されてしまいましたが,その代わり食堂を一カ所にする案が採用されました.

実は僕もサンフランシスコのピクサー本社に招待して頂き,この食堂でピザを食べた事があります.はじめて招待を受けたときは,前日にサンディエゴで仕事があったんですよね.で,サンディエゴの空港のトイレで「しゃーっ」とやっていたところ,横に僕よりも「ひげもじゃ」のアジア人が来たので「誰や?」と思って思わず顔をのぞき込んだんです.

宮崎駿さんでした.

その直後に友人から電話があったのです.

「ごめんなあ,日本から急な来客があって,招待できへんようなってもうてん」

僕は「ええよ,ええよ,また来るし」と答えて,急遽予定の無くなったサンフランシスコでのんびりした後,帰国しました.

で,その翌月,再びサンフランシスコに用事があったので,有人にピクサーへ招待してもらいました.彼は申し訳なさそうに「あんときはごめんなあ,僕も知らんかったんやけど,来客は宮崎駿やってん」と言って,ピクサーを案内してくれました.

宮崎駿さんっ!

そうと知っていれば,サンディエゴのトイレで握手を求める権利ぐらいは,僕にもあったかもしれません.

ピザ美味しかったので許します.

筆者撮影
筆者撮影

伊藤穣一から最後にもう少しだけ引用を続けます.

伝統的な専門分類が横行する環境や,機能的に分断された組織ではこの創造性のコンパスを活用できるタイプの人材は育たないが,変化の度合いが指数関数的に速まりつつあり,既存のものが崩れ乱れることが例外ではない茶飯事となった今の世界においては,我々が現在直面している課題,ましてや今後直面する課題に効果的に対処するには,この方法[訳注:サイエンス,アート,エンジニアリング,デザインの四つの視点]で発想するよう心がけるのが肝要に思える.
Joi Ito

この点は,何度も繰り返し強調しておくべきでしょう.「既存のものが崩れ乱れることが例外ではない茶飯事となった今の世界」は,歴史を通して現代を見るとその意味がより強く分かります.「いつの時代もそれなりに変化はあったはず」「現代だって後世から見れば平穏な時代だろう」という見方は打ち砕かれます.後世の歴史家は現代に「不安定」のラベルを貼るでしょう.

そして,このような不安定な時代には,問題を見つけることさえも困難になるのです.人類の頭数は増え続けていますが,人類の英智の総量はおそらくここ1万年ほど変わっていませんから,有限な「問題を解く力」をうまく配分する必要があります.そのためには「解くべき問題」を見つけることが最も重要になります.

それは,無数にある末端の問題ではなく,根っこにある本質の問題を見つけることかもしれません.そうではなくて「本質なんてものが無い問題」を解く方法を見つけることかもしれません.サイエンティストは主に前者の訓練を受けているように,僕には思えます.そしてアーティストは,少なくとも一部のアーティストは,後者の訓練を受け,苦しみもがきながらも,表現しているように見えます.

これが「アート思考」というものだと,僕は捉えています.

「アート思考」と言うと,どうしても「アーティストが作品を生み出すプロセスを真似てプロダクトを生み出そう」という意味に捉えられがちですし,そのように報道や解説がなされることが多いです.そして「アーティストが作品を生み出すプロセス」はいつも「思いつき」や「思い込み」と誤解されています.これは仕方ないのかもしれません.なにせ「アーティストが作品を生み出すプロセス」なんて言語化できないのですから.言語化できないから作品にしてるんですよね.

アーティストはいつも「我々はどこから来たのか」「我々は何者か」「我々はどこへ行くのか」を考えるものです.いえ,考えたってわからないので,瞑想もします.時には妄想しますし,暴走もします.

ジョン・マエダと伊藤穣一の主張は「サイエンティストのように,アーティストのように,エンジニアのように,デザイナのように考え,問題を見つけなさい」ということです.

それは,一流の科学者やエンジニア,デザイナにとっては既に当たり前のことですが,「観察」だけでなく「洞察」を,「思考」だけでなく「瞑想」を,ということかもしれません.

エプスタイン事件について

伊藤穣一について語る場合「ジェフリー・エプスタイン事件」について避けることが出来ません.この件については,本記事の趣旨から大幅に外れるので,STEAMボート乗組員(有料購読者様)向けの「別冊」で短く論じたいと思います.

おすすめ書籍:ピクサー〜早すぎた天才たちの大逆転劇

(旧題:メイキング・オブ・ピクサー〜創造力をつくった人々)

『トイ・ストーリー』『モンスターズ・インク』『ファインディング・ニモ』など,驚異的なCG技術と,心躍る冒険物語で子供から大人までも惹きつけるピクサー・アニメーション・スタジオ.CGアニメーション映画の分野では,他社がまねできないクオリティと実績を誇る同社は,いまやクリエイティブ企業の理想として世界中から注目される存在である.彼らはどのようにその地位を手に入れたのか?その創造性の源にあるものは何なのか?とても順風満帆とは言い難い草創期,ジョブズへの売却と大出血のハードウェア・メーカー時代,ディズニーとの蜜月と破局,新たなるライバルたちの出現…激動の日々を経たものの,天才たちは必然的に現在の成功に辿りついたようにも思える.彼らの信念へのゆるぎない確信と物語への情熱こそが,時代の流れ自体を引き寄せてきたのだ.ピクサーの歴史を彩り作り上げてきた人々に取材を重ね,30年におよぶ彼らの社史を構築するなかで,彼らの創造性の源泉と「強さ」の秘密を浮かび上がらせるノンフィクション.
Amazon

ピクサーの舞台裏を知る,本当に貴重な本です.少し古い本なのですが,めちゃくちゃ面白いです.本文中にご紹介したピクサーのトイレの下りは,この本からの引用です.

おすすめTEDトーク:革新的なことをしたいなら「ナウイスト」になろう

TED
TED
伊藤穰一は問いかけます.「インターネット以前の時代を覚えていますか?人々がまだ未来を予測しようとしていた時代を?」MITメディアラボ所長である彼がこの魅力的な講演で提案するのは,未来を予測しようとする代わりにその場で創造する新しいアプローチです.すなわち短期間で作り,絶えず改良し,誰の許可も求めず,アイデアが正しいか前もって検証しないアプローチです.このようなボトムアップのイノベーションは,現在あらわれつつある非常に面白い未来的なプロジェクトの中に見受けられます.イノベーションは,今身の回りで起きていることに心を開き注意を払うことから始まるのです.彼はこう主張します.フューチャリストであってはいけない,「ナウイスト」になるべきなのだと.
TED

学術界には “publish or perish” (パブリッシュ・オア・ペリッシュ,出版か死か)という言葉があります.この言葉を “demo or die” (デモ・オア・ダイ,プレゼンテーションか死か)と呼び変えたのが初期のMITメディアラボでした.このときの「デモ」あるいは「プレゼンテーション」はどちらかと言うと「一発芸」のような要素もあったのですが,伊藤穣一が所長になってからは “deploy or die” (デプロイ・オア・ダイ,出荷か死か)というカルチャーに変わっていったように思います.

我々のような工学やデザインの研究者は,研究段階からデプロイを考えるべきだという彼の考えは,考慮に値すると思います.僕自身は,いつもデモではなくデプロイを考えています.

Q&A

匿名質問サイト「マシュマロ」および質問サイト「Quora」で質問を受け付けています.普段はツイッターでお返事を書いていますが「ニュースレター読んでます」と入れていただければ,こちらのニュースレターでより長めの回答を書かせていただきます.

今週はこちらの質問から.

一般的に聞かない「専門用語とその意味」についてご教示頂けますか?
Quora

日本のアマチュア無線で使われる(かつて使われた)「エックス」という言葉は,専門用語と呼んで差し支えないかもしれません.これは「女性配偶者」の意味です.英語で “ex” (エックス)というと「元配偶者」になりますから,今の若者が聞くと勘違いしそうですね.

ちなみに語源は,日本のアマチュア無線の場合は「XYL」の省略形で「X」は英語と同じく「元」の意味で「YL」のほうは「ヤング・レディー」の略でした.英語の “ex” のほうは “ex-husband” (元夫)や “ex-wife” (元妻)の略ですね.

このレターの最後に匿名質問サイトへのリンクを貼っています.質問をお待ちしております.

一伍一什のはなし

今週は大学入試の「後期日程」がありました.後期日程は当初の設計意図に反して国公立大学内の「滑り止め」として受験されることが多く,そのため募集人員も少なかったりするわけですが,それでも「前期日程」と同じだけのコストをかけて実施しています.

「後期日程」の受験で合格された受験生の皆さんは「不本意だから浪人する!」と言わず,入学を検討されてはどうでしょうか.受験生にとって大学名の違いは大きな違いに思いがちですが,遠目に見ると「キリン一番搾り」と「アサヒスーパードライ」の違いぐらいなものだったりします.

是非,受験生を抱える親御さんも,不毛な「キリンvsアサヒ」に一喜一憂せず,長い目で受験生の将来を見て頂ければと,現場のいち教員として思います.

さて「別冊」では今週号の予告を出していたのですが,思いっきり予定変更してしまいました.今週は本当は「ネオン」について書こうと思っていたんですよ.いやあ,予定は未定とはよく言ったもので…ほんますんません.

春から大学生や社会人になる皆さん!YouTubeで「貧乏旅行のすすめ」を送らせて頂きました.

1回では終わらなかったので,3月中に後編をお送りします.是非ご覧下さいね.

あとこのニュースレターの音声版 STEAM.fm も引き続き更新しています.音声版のほうは時々ニュースレター版に入っていないお話を挟んでいますので,こちらも是非お試し下さい.

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今週も最後までお読みいただきありがとうございます.メールでお読み頂いた皆様は,よろしければボタンを押して行ってくださいませ.(ボタンは匿名化されています.集計したデータはこのニュースレターの内容改善以外には用いません.)

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では,また来週,お目にかかりましょう.

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ニュースレター「STEAM NEWS」

金谷一朗(いち)

TEDxSaikaiファウンダー・パイナップルコンピュータ代表・長崎大学情報データ科学部教授

バックナンバーはこちらから👉 https://steam.theletter.jp

匿名質問はこちらから👉 https://marshmallow-qa.com/kanaya

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