酸素がとどめを刺した? 古代ギリシアの四大元素【第184号】
いちです,おはようございます.

天使と悪魔
ダン・ブラウンの「天使と悪魔」は,図像学者ロバート・ラングドンが始めて登場する小説です.小説2作目の「ダ・ヴィンチ・コード」のほうが先に映画化されたので,ダビンチ・コードの続編としてご覧になったかたも多いでしょう.
「天使と悪魔」では,主人公ラングドン教授がローマを縦横無尽に走り回り「秘密結社」イルミナティの残した謎を追います.ストーリーがとても魅力的で,またあちこちに残された「アンビグラム」という図形がデザイン的にも大変興味深いものです.このアンビグラムはデザイナーのジョン・ラングドンが小説のために描いたものです.
さて,この小説は古代ギリシアの四元素(しげんそ)説を下敷きにしています.四元素とは,この世が「土」「空気」「火」「水」の四つの元素からできているという考え方です.元素のことは英語でエレメント(Element)と言うため,四元素のことを "four elements" と呼ぶこともあります.
そんな古代ギリシアの四元素説は2,000年以上の長さにわたって西洋で信じられてきたのですが,現代の皆さんがよく知る元素「酸素」の発見によって完全にとどめを刺されます.
今週はそんな四元素説と酸素のお話をお届けします.
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《目次》
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プラトンの立体と四元素説
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フィフス・エレメント(第5元素)
-
酸素の発見と四元素説の終わり
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今週の書籍
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今週のTEDトーク
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Q&A
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一伍一什のはなし
(Cover Photo by Guy Bowden on Unsplash)
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- プラトンの立体と四元素説
- フィフス・エレメント(第5元素)
- 酸素の発見と四元素説の終わり
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