★ 円周率をめぐる物語〈歴史編〉のノート【第48号別冊】

「円周率をめぐる物語〈歴史編〉」で参考にした資料と「マチンの公式」のミニ解説
金谷一朗(いち) 2021.11.10
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さて,本誌【第48号】でお伝えした「円周率をめぐる物語〈歴史編〉」について,執筆時に参考にした情報をまとめます.

こちらはもっと勉強したい人向けの「足がかり」としてお送りするものです.

古代エジプトの円周率

本題に入る前にお詫びと訂正です.

ニュースレター【第48号】では,古代エジプトの円周率を「正しい円周率よりも6.02パーセント大きな数値」としていましたが,正しくは「正しい円周率よりも0.602パーセント大きな数値」でした.

Twitterでご指摘いただき気づきました.ご指摘ありがとうございました.

計算を間違えた人

ウィリアム・シャンクスによって出版された円周率の値 (1853)
ウィリアム・シャンクスによって出版された円周率の値 (1853)

Q&Aでご紹介したウィリアム・シャンクス (William Shanks) は,生涯をかけて円周率を手計算し,1873年に707桁目に到達したことで有名な人物です.この記録は,デジタルコンピュータを使った円周率の計算が始まるまで,およそ100年にわたって「最長」の円周率表記でした.ただ,彼の計算は528桁目から間違っていました.

シャンクスはよほど計算が好きだったと見えて,60,000までの素数表の作成や,2, 3, 5, 10 の自然対数を137桁目まで求めたりもしています.

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